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パゴダ

徳島在住の方なら誰もが見たことがあると思います。

眉山山頂にある「パゴダ平和記念塔」は、太平洋戦争におけるビルマ戦線からの帰還兵で作られた「徳島県ビルマ会」により、戦友の冥福を祈り恒久平和を願うシンボルとして1958年に建立されました。

 

夏に取材で何度かお伺いしたのですが、内部には戦没者の遺品や貴重な戦争資料も展示されています。



 


現在、建立から66年が経過。老築化が進んでいるため改修が計画されており寄付金を募っています。

戦争の記憶を風化させないために後世に残すべき建築物です。ご協力の程よろしくお願いします。

詳しくは徳島県仏教会事務局のHPをご覧ください。

 




 



お店から散歩に出ると少し上がったところに小さな公園があって奥に眉山が見えます。この写真だとパゴダは見えないけど、お天気の良い日には確認できます。昨年夏の取材を経て12月には初めて靖国神社を参拝するのだけど、不思議な体験もしました笑、きっと祖父も僕がこんな仕事をしていることをどこかで見てくれているでしょう。

 

 



 

 


現在パゴダの運営を引き継がれている徳島県仏教会の新居弘悠さんは「どうして戦争を止められなかったかよく考えることが大切ではないでしょうか」と話してくれた。隣で同僚の石本憲正さんが静かに頷くと、僕は南方で戦死したという祖父のことを思い、同じ歳の頃を悠々と過ごしてきた自分を恥じた。召集令状が届き”命が消耗品”として扱われる時代を想像することは難しいが、たとえ社会の有り様が変われど礎となった"先人の歴史の恩"に礼を持って生きたい。そして戦争の本質は被害と加害の両面にあって、歴史の忘却で過去の過ちを繰り返すことがあってはならない。

 

パゴダは建立から66年が経ち老築化が進んでいるため改修が計画されている。戦没者の遺品をはじめとする貴重な戦争資料についても展示環境を整え再構成されることを願う。かつて日本を支配した時代の浅ましさや愚かさ、それが二度とないという保証はどこにもない。死線を越え濁流を渡り帰還された方々の祈りに触れ、その声に耳を傾けていたい。

 


Made in Local. vol 22. より

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